スタートアップBritishvolt(英EVバッテリー)はギガファクトリーをウェールズに建設。
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【2023年1月18日追記】
英スタートアップのブリティッシュボルトが資金繰りに行き詰まり、経営破綻することがわかった。
同社は本記事に記載したようにギガファクトリー建設を目指しており、イギリス政府から1億ポンド(約157億円)の支援も取り付けていた。しかし英BBCの報道によると、ブリティッシュボルトは1億ポンドのうち3000万ポンドの支援を政府に求めたが、建設計画を達成していないとして2022年に拒否されていた。
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Britishvoltの生産計画
Britishvolt(イギリス)はEVバッテリー分野のスタートアップ企業である。ブリティッシュボルトは2019年12月に設立されたばかりの若い会社である。
BritishvoltはEVバッテリーのギガファクトリーの立地に、南ウェールズと決めた。建設に12億ポンドを投資する計画であり、この工場では何千もの雇用を生み出すと予想されている。
ブリティッシュボルトの計画の最初の段階では、年間10ギガワット時のリチウムイオンセルを生産する。これは約10万台のEVへバッテリーを供給する規模に相当する。またこの段階での雇用は約1,000人となる。その後、2段階に分けて工場拡大することを計画している。2027年までに年間30ギガワット時の生産力、3,500人の従業員を雇用する予定である。またブリテッシュボルトは2021年に株式市場から300-400億ポンド規模の資金を調達することを想定している。政府補助金や債務での資金調達も予定している。
工場はカーディフ空港近くのイギリス空軍基地(Royal Air Force base)の跡地で建設予定であり、ブリティッシュボルトはウェールズ政府と覚書を交わしている。尚、EVバッテリーは、英国の自動車産業の長期的な競争力を確保するために不可欠な産業であると言われている。
役員のコメント
ナジャリCEO(Orral Nadjari)は、「ウェールズは私たちを歓迎してくれている。ウェールズは未開拓の大きな可能性があると信じている。」とコメントした。
またシェルドン最高戦略責任者(Isobel Sheldon chief strategy officer)は、「Brexitに関して自動車業界で懸念されているが、投資採算が合うような理論的根拠を持っている。今後2、3年にわたってBrexitの課題のためにイギリスでの需要が一時的に落ち込んでも、我々の販売先は無数にある」と自信を覗かせた。
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