サントリーニ島のコロナ下での観光状況
欧州市民のバケーションの定番はギリシャ
GDPの22%を観光産業に依存するギリシャにとって、夏のバケーションシーズンは重要な稼ぎ時である。
観光産業に頼るEU国については、PDFレポートの3ページ目参照
欧州では夏に長期休暇をとることが一般的である。例えば、ドイツでは平均で2-3週間の休暇をとることが一般的である。あるドイツ人は「10日目を過ぎてからようやく疲れが取れ始めるのに、それより短いのは考えられない。」ともコメントしていた。欧州の人々にとっても、ギリシャは夏の観光で最も人気の高い国のひとつである。
コロナ下のギリシャ観光
当然、この時期に入国規制することは国の死活問題に繋がるため、ギリシャはコロナ対策を取り、多くの観光客を取り込もうと努力している。例えば、入国前日に政府へ滞在先情報や連絡先を記載した電子申請書を提出せねばならず、それがなければギリシャ行きの飛行機に乗ることもできない。公共交通機関やお店の中でマスクしていなければ、その場で罰金を払わなければならない。また店やホテルの中では従業員は全員マスク着用しており、至る所に消毒液を配備している。
しかしギリシャの代表的な人気観光地であるサントリーニ 島でさえ、やはり例年より観光客は少ないようだ。
上の写真は、サントリーニ 島の都市フィラの様子である。見て分かるとおり、アジア人は見当たらない。普段は日本人や中国人でいっぱいであるが、今は観光客の1%にも満たない程度である。また観光客もマスクをするという意識は高い。
しかし、ガラガラという訳ではない。
上の写真はサントリーニ 島のブラックビーチであるが、店がビーチに用意している90%以上の席は埋まっている。観光客にとっては快適さを失わない良い混雑具合であったが、店員の話を聞くと、例年の観光客数と比較して40%程度は少ないらしい。
しかし、本記事のトップにある白と青の色合いが美しい町で有名なイアでは、夕刻の時間からは非常に混み合っており、コロナにかかるリスクが極めて高い。このように、密になる状況が各所で起こっているのだろう。
上の写真はギリシャでの1日あたりの感染者数の推移であるが、対策を施しても、どうしても感染者数が増加してしまうという状況が分かる。
また8月17日には携帯にコロナ感染者数が危険水準に近づいたというアラートメールも届いた。
以上のように、ギリシャはコロナ対策を取り、多くの観光客を取り込もうと努力している。サントリーニ 島ではアジア人がほとんどいない等、例年より大きく観光者数は少ないが、程よく混みあっている。しかしコロナ拡大を防ぐことは苦戦している状況である。
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