Daimler、AI分野のパートナーをBMWから米Nvidiaへ
近年のダイムラーの動向
BMWとダイムラーの両社は2019年より、モビリティの多くの分野で協業を開始した。また自動運転分野でも2019年7月より提携している。しかし、2020年6月19日、両者で検討を重ねた結果、自動運転技術の共同開発を一時中断し、今後はそれぞれ独自に開発を続けると発表した。
このように自動運転分野でBMWと距離をとったダイムラーは、その直後である6月23日に米半導体のNvidiaとAI分野のパートナーと決めたと発表した。
Nvidiaとの提携
Nvidiaは何十年もの間、グラフィックスカードメーカーから、人工知能、機械学習、スーパーコンピューティングの分野でヘ発展を続けている。Nvidiaとは合弁会社設立などは考えておらず、技術提携である。しかし技術の独占提供はしない。またNvidiaアーキテクチャは、BMWが使用するIntelテクノロジーと互換性がない。
メルセデスは、今後2024年末までにNvidiaのハードウェアとソフトウェア(「Nvidia Drive」)に基づくソフトウェアプラットフォームに徐々に変換する方針である。
BMWとの提携
尚、ダイムラーとBMWの提携に関しては、2019年に折半出資により新たな合弁会社を5社、ドイツ・ベルリンに設立し、それぞれ「REACH NOW」、「CHARGE NOW」、「FREE NOW」、「PARK NOW」、「SHARE NOW」と命名していた。
REACH NOWはアプリでカーシェアやサイクルシェア、バスや電車といった公共交通機関などさまざまな選択肢を提示し、予約や決済サービスも提供する。CHARGE NOWでは、充電ステーションを簡単に見つけ、充電し、支払いができる。FREE NOWは、欧州最大のタクシーアプリを利用して、タクシーを呼ぶことができる。PARK NOWは、チケット不要、キャッシュレスの駐車支援サービスである。SHARE NOWは、世界の複数の大都市で多くのシェア車両を運用している。
また2019年12月には、両社のモビリティサービス事業を統合した新会社5社を、2020年1月1日付けで3つの柱に再編する成長戦略も発表した。3つの柱は、FREE NOW、SHARE NOW、PARK NOW&CHARGE NOWである。
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