世界が目指す経済圏/欧州の戦略
「グリーン×デジタル」経済圏は、今や株価(企業価値)を左右する世界共通の重要テーマであり、世界が目指す経済圏はこの2軸の重なるポイントである。
デジタル経済圏とグリーン経済圏
「デジタル」に関しては、GAFAを筆頭にIT企業の株価が高いことを見れば明らかである。さらに、DX(デジタルトランスフォーメーション)も流行り言葉となり、IT企業以外の企業も「デジタル化」を目指すことで企業価値を高めようとしている。このデジタル経済圏では、アメリカと中国が世界を圧倒している。
一方、「グリーン(環境ビジネス)」に関しては、パリ協定・Friday for futureを経て、「ESG投資が株価を左右する」ということが、今や常識となった。この分野では、欧州が最先端市場となっている。実際、欧州委員会も「グリーン×デジタル」の両方とも重視しているものの、デジタル経済圏では欧州は米中に後塵を拝しているため、戦略上最重要なテーマは「クリーン経済圏」としていることがわかる。
グリーンにより注目度が向上する欧州
欧州はこれまで相対的に魅力度の低い市場であったため、日本(政府・企業)は注力してこなかった。欧州市場は、低成長・多文化(言語)の難しい市場であったためだ。つまり日本は、欧州市場攻略に本気ではなかったのだ。
日本政府や日本企業もアジアと比較してリソース(特に、人・金・情報)を投下してこなかった結果、日本国内の一流コンサルティング会社(外資・国内資本)でさえ欧州関連プロジェクトがほぼ皆無という状態が続いた。これは、つまり「欧州に詳しい専門家」が日本で育っていないということを意味する。これが課題である。
将来の経済圏(「グリーン×デジタル」)を本気で抑えるためには、アメリカ・中国だけでなく、欧州へ投入するリソースを見直すべきである。
ドイツビジネスコンサルティングは、ドイツを拠点に欧州プロジェクトに特化したコンサルティング会社です。ご相談・お問合わせは、下記よりお願いします。
お問合わせフォーム