DXの欧州事例2: DHLのC2Cプラットフォーム(MyWays)
欧州企業のDXに関する事例紹介シリーズ。
今回はDHLのC2Cプラットフォームサービスについて簡単に紹介する。
C2CプラットフォームMyWays
DHLは運輸サービスをC2Cでクラウドソーシングが可能な「MyWays」と名付けたWebプラットフォームを2013年にストックホルムでリリースした。MyWaysではストックホルム市民同士が互いに運送を依頼することが可能なシステムである。いわゆるシェアリングエコノミーサービスである。価格はユーザーが設定可能であるが、DHLは推奨価格もユーザに提示する。Airbnbなどのシェアリングエコノミーと同様、ユーザ同士の契約が成約した際にDHLは手数料を10%取る仕組みだ。MyWaysはパイロットプロジェクトとしてストックホルムでリリースされたが、まだ他の都市へは展開されていない。
DHLのチャレンジ
DHLは都市間を繋ぐ長距離配送でなく、都市内でのラストマイル配送の事業領域でディスラプションを自ら起こそうとした。これによりイノベーションのジレンマ(=巨大企業は技術を持っているがばかりにイノベーションを自ら起こすことができず、新興企業のイノベーションにより淘汰されること)に陥ることを防ごうとした。またDHLの既存の運送網(パッキングステーションや支店)と、MyWaysを組み合わせることで新興企業には真似できないような参入障壁を築こうとした。
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