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EU、中国の欧州崩しに警戒を強める

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アメリカは中国への警戒が高めている昨今であるが、欧州でも同様に近年高まっている。そこで、ここ数年の欧州動向を考察する。

中国への警戒が高まる大きな契機となった事件は、2016年の中国企業ミデア(美的集団)による独ロボット大手KUKAの買収だと考える。当時、ドイツ政府はインダストリー4.0に注力していたが、KUKAはその中核企業だとドイツは考えていた。ゆえに、その衝撃と失望感は大きかった。
また近年、中国は国家戦略である一帯一路の実現へ向け、欧州地域の経済力が弱い国に対して、投資をちらつかせることでその影響力を強めている。この状況に加え、さらに産業面でも欧州内で使用する重要部品を中国に握られる可能性があったため、2017年以降、欧州委員会では懸念を感じ、対処し始めた。
2019年に入り、アメリカは中国ファーウェイ製品の使用を禁止する措置を取った。その影響で、欧州でも同様の議論されている中、今回のコロナ危機が起きた。コロナ危機は当然「命」に関わる。その命に関わる製品を、中国の生産に大きく依存していた事実が顕著に浮き彫りとなったことで、おそらくサプライチェーンの見直しが起きると考える。ただし、欧州は中国経済によって大きな恩恵を受けているため、中国を刺激しない方法を模索しながら、水面下で議論が進められると予想する。
またコロナ危機で混乱する中、中国は香港に対して国家安全法制を押し付けた。50年間は香港の主権・自治を認めることを条件に、イギリスにより香港返還が為されたが、それを反故にすることに等しい。イギリスはこれに対し講義し、香港市民の一部へ特別ビザを発行する方針である。移民受け入れを嫌いBrexitを選んだにも関わらずである。近年までのイギリスと中国が仲の良かった黄金時代は終焉したとも、イギリスでは報じられいる。
このような流れがあり、自国の優良企業が中国に買収されることを恐れ、欧州政府による中国への対応が早くなっている。実際、コロナ危機の際には、買収を許認可制とする措置を取った。またドイツではコロナ危機で補助金を受け取った中国企業が、ドイツ企業を買収することを防止するための対応も取っている。イギリスでも英企業を買収する中国企業にスパイがいないことを確認しようと対策を講じている。

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