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ロシアは石油を「サウジの半額・アメリカの20%安」で販売しても利益が出せる

下表は、世界の主要石油産油国の損益分岐価格である。
(各国は、この価格論理に従い行動すると考える。)

主要な石油産油国損益分岐点(USD)
ロシア40
カタール46
米国50
クエート55
イラク60
UAE70
サウジアラビア84
バーレーン92
イラン195

最近、ロシアとサウジアラビアは生産量に関して争っていたが(石油供給量が多くなると価格は下がる)、上記を頭に入れておけば各国の交渉力、パワーバランスに関してもある程度、理解可能となる。

 

株式市場では「株式価格は最終的にはファンダメンタル に従う」ことが定説であり、1920年から現在までの株価分析からも事実であると証明されている。

これと同様に「原油価格は産油国の政治論理に従う」と考える。2020年4月の先物原油価格がマイナスとなったように、一時的には価格が乱高下する。しかし産油国にとって、最低限確保したい石油価格は決まっているため、この価格論理に従い、原油価格は決定されていくと考える。

例えば、中東地域はサウジアラビア王国のように君主制の国が多い。これは国民に無料で住居や教育を与える等の充実したサービスにより不満を抑えているおかげである。この源が石油収入であるため、国の安定のためには、この財源を確保するだけの価格が必要である。他にもトランプ大統領の後援団体は石油企業であるため、アメリカにとっても当該企業が利益を確保するための価格が必要となってくる。

尚、サウジアラビアとロシアは長年、世界でも圧倒的に多くの石油生産量を供給する国である。2015年以降、この2カ国にアメリカが食い込み、3つ巴となっている構図である。

 

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