ドイツの再生可能エネルギーは、半年間で1年分の電力を生むまでに成長 | ドイツ戦略コンサルティング

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ドイツの再生可能エネルギーは、半年間で1年分の電力を生むまでに成長

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独エネルギー大手E.ONによると、ドイツで2020年の上半期に供給された再生エネルギー由来の電力量は約1260億キロワット時(前年比+7%)である。これはドイツとオランダの全世帯の電力を賄える量に相当する。

そもそもドイツでは、脱原発や再エネ導入を推進する「Energiewende(エネルギー転換政策)」が進められている。2011年の東日本大震災での原発事故を受け、再生エネ活用にカジをきったことは日本でも有名な話である。メルケル首相は2038年に石炭火力を廃止すると表明し、国を挙げての脱化石燃料に向けたエネルギー転換が進められている。これに向け、ドイツでは再生可能エネルギーの技術開発や、自宅で発電した再生可能エネルギーの売買をAIやブロックチェーンの技術を活用することなどが研究され続けている。更に2019年のフライデー・フォー・フューチャーで活発化したデモ活動により、この動きを加速させることが国民より求められている。尚、ドイツでの再生可能エネルギー由来の電力生産量は、実際に増加し続けていることがわかる。
IEA
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ここでドイツ電力業界について簡単に説明する。

ドイツの電力会社は2000年代に8社体制から4社体制に集約された。この4社はBig4(Die großen Vier)と呼ばれている。

  1. E.ON(エッセン本社・売上規模415億€)
  2. RWE(エッセン本社・売上規模131億€)
  3. ENBW(カールスルーエ本社・売上規模187億€)
  4. Vattenfall(ベルリン本社・売上規模166億€)

Big4がカバーする地域は下記のとおりである。

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このBig4のうち、E.ONとRWEについて近年、面白い動きが見られた。

再生可能エネルギーを電力会社に求められる昨今、E.ONとRWEでは事業の再編(再生エネルギーと送配電の事業を交換する合意)する発表も2018年にあった。E.ONは再エネ・送配電を手がけるRWE子会社(Innogy)を買収したうえで、同子会社とE.ON自身の再エネ事業をRWEに譲渡する。つまり、E.ONはエネルギー(電気とガス)の送配電事業を強化し、RWEは再生可能エネルギーによる発電事業を強化することを意味する。
独ペーター・アルトマイヤー経済エネルギー相は「E.ONとRWEとの事業交換をテコに再生エネの発電容量を2022年度までに現在の2倍の1900万キロワット程度にまで増強する計画である。総額45億ユーロを投じ、太陽光や風力の発電設備を20年から毎年最大300万キロワット追加していく。」とのコメントを出し、歓迎した。

 

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