スコープ 3とは?Scope3の欧州事例。 | ドイツビジネスコンサルティング

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スコープ 3とは?Scope3の欧州事例。

Scope3に動く欧州事例

スコープ3(Scope3)とは?

「スコープ3」とはCO2排出量算定のための世界基準であり、「サプライチェーン全体(自社・取引先)を脱炭素化する」ことを意味する。
スコープ3は、GHGプロトコルイニシアチブが2011年に策定した基準・ガイドラインである。
GHPプロトコルイニシアチブは国際的な組織であり、政府機関や企業、NGO(「持続可能な開発のための世界経済人会議(World Business Council for Sustainable Development)」「世界資源研究所(World Resources Institute)」等)が参加している。
この基準では、スコープ1・スコープ2・スコープ3と段階が分けられている。

スコープ1は、事業者自らが直接排出する温室効果ガス(CO2)が算出スコープである。
スコープ2は、事業者が他社から供給されるエネルギー(電気・熱・蒸気)の使用に伴う温室効果ガス(CO2)の間接排出が算出スコープである。
スコープ3は、事業者がそれ以外(スコープ1&2)で間接排出する全ての温室効果ガス(CO2)が算出スコープである。取引先はもちろん、販売した製品を顧客が使用する際に排出するCO2まで算出スコープとなる。

スコープ3の事例。独自動車ダイムラー。

独自動車メーカーのダイムラーがスコープ3に向けて動く企業のひとつである。
2019年5月、独ダイムラーはメルセデスの戦略「Ambition 2039」を発表した。
Ambition2039は持続可能なモビリティビジネスを実現させると打ち出した。
具体的にはカーボンニュートラルなバッテリーセルと再生可能エネルギー100%で作られた電力を使用しEVを製造する方針である。
さらにメルセデスは2039年までにCO2ニュートラル未達のサプライヤーを排除すると2020年12月に発表したのだ。
尚、日本でもその後、トヨタが2021年6月にサプライヤーにCO2削減要請を出すなど、追随する動きをみせている。

スコープ3の事例。独電力RWE。

ドイツの電力会社RWEは発電を基幹事業として活動するドイツ企業である。
RWEは2040年までにスコープ3を達成・カーボンニュートラル実現する目標を打ち出している。RWEは中間目標として2030年までに、スコープ1と2でCO2排出を50%削減(2019年比)、スコープ3でCO2排出を30%削減(2019年比)を設定する。
尚、近年までRWEは送配電事業を子会社Inogy社を通じて有していた。しかしInogy社をE.ONに売却すると同時に、Inogy社とE.ON社の再生可能エネルギー事業を取得する資産交換により、RWE社は発電事業に集中可能な事業体制を整えた。さらにRWEは再生可能エネルギー発電施設への投資だけでなく、グリーン水素の実用化プロジェクトにも積極的に取組んでいる。具体的にはグリーン水素の実用化に向けて、他社と連携し、30個ものプロジェクトを進めている。
再生可能エネルギー由来の電力は貯蔵が困難であるとの課題がある。バッテリーストレージに電力を保存するソリューション開発にも取り組 んでいるものの、RWEが最も有力視するソリューションはグリーン水素の活用であると推察する。

スコープ3の事例。独化学BASF。

ドイツの化学メーカーBASFは幅広い製品ポートフォリオを有する世界最大のドイツ企業である。BASFは原材料・中間製品販売、自動車コーティングや農業ソリューション提供等、化学業界の上流から下流まで幅広く事業を展開している。
BASFは2050年時点でのカーボンニュートラルをターゲットに、2030年に2020年比で21%のCO2削減目標を設定している。
目標達成のための施策のひとつに「責任ある調達」を掲げている。具体的には、「調達における支出の90%を占めるサプライヤーに対して持続可能性評価を行う。」「持続可能性の再評価時に、80%のサプライヤーの持続可能性パフォーマンス を改善する。」とスコープ3に向けた動きを見せている。
上記のような脱炭素目標を掲げた上で、BASFは経営戦略・事業戦略を進めている。BASFやその他、欧州企業の戦略・動向は、弊社までお問い合わせください。
本記事は「ドイツビジネスコンサルティング」が作成しています。欧州視点での分析・考察を織り込んだ、
本社が検討すべき「一歩先の戦略テーマ」を扱います。
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