シーメンスは医療機器メーカーの巨額買収でインド・中国市場への布石を打つ。 | ドイツビジネスコンサルティング

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シーメンスは医療機器メーカーの巨額買収でインド・中国市場への布石を打つ。

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シーメンス戦略会社が巨額買収

シーメンスの戦略会社であるシーメンス・ヘルシニアーズ(Siemens Healthineers)は、バリアンメディカルシステムズ(米国)を164億ドル(約1兆7300億円)で買収すると発表した。

シーメンス・ヘルシニアーズは、2018年にシーメンスが発表した戦略「Vision2020+」の実現のために組織した3つの戦略会社のひとつである。

買収はインド・中国市場への布石

買収するバリアンはがん治療向けの放射線治療機器大手である。バリアンのインドと中国での市場シェアはそれぞれ75%、55%と圧倒的である。バリアンは、がんの放射線療法と関連ソフトウェアに積極的に取り組んでおり、近年の売上高は約32億ドル・営業利益率は17%である。過去3年間の売上の年平均成長率は11%であり、シーメンス・ヘルシニアーズを上回っている。さらに癌患者数は2010年の1,400万人から2030年には2,500万人に増加すると予測されており、がん治療機器市場は今後も年平均6~10%で成長するとバリアンは予測している。

シーメンスとバリアンは、数年前から協業している。またシーメンスは、自社とバリアンの技術や顧客基盤を持ち寄ることで、2025年に3億ユーロの利益押し上げ効果を見込んでいる。シーメンス副社長のローランドブッシュは「バリアンの買収は、シーメンスAGが強力で長期的な過半数の株主である癌治療の世界的リーダーを生み出す」とコメントした。

(参考)企業価値を最大化させるシーメンスの組織改革
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