フォードの地域戦略方針2020
フォードの地域戦略
フォードは、“Fix, Accelerate, Grow”イニシアチブのもと戦略を推進している。フォードは「北米・欧州・中国・欧州・その他世界」ごとに戦略を定めており、2020年2月時点での地域戦略の方針は下記の通りである。
【北米】
- 利益率を10%へ引き戻す
- 製品ポートフォリオを大幅に変革し、資本を適切に配分させる
- 計画に対する実行力と競争力を改善
【欧州】
- 欧州事業を抜本的に再設計する
- 「商用車、乗用車(特にEV)、シンボルとなる輸入車」の3グループに区別した事業設計
- 2021年のCO2規制基準値の達成のためのコンプライアンス対応
【中国】
- 迅速にビジネス基盤を再構築し、顧客とディーラの信頼を回復
- ディーラーと自社の健全な収益性
- 2021年までに30種以上の製品投入(+製品のローカライゼーション)
【南米】
- 進行中の事業を再設計し長期戦略へと昇華させる
- 資産を軽くし、低リスクなビジネスモデルにする
- 中大型トラックなど既存の不採算事業は中止する
- 車両ラインや人員を40%削減する
【その他の世界】
- 100近くある高成長の新市場へ焦点を当てたビジネス展開
- インドではマヒンドラとのJV事業を成功させる
- ロシアでのJVを再編し、高収益化させる
戦略の総括
地域戦略を総括すると「高収益化体質へ向けた事業の再設計」だと言える。具体的には、米国と中国では利益率(収益性)、南米では大幅なコスト削減を課題としている。さらにパリ協定後に加速した昨今の市場の流れを汲み、当該分野で特に重要市場となる欧州ではEVを意識した戦略方針を掲げている。
(参考)BEV世界市場で最も有望な地域は欧州である。(参考)コロナ危機でも、欧州のBEV市場は58%と大幅成長
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