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VWはコロナを背景に構造改革加速の方針。

vw-2020

フォルクスワーゲンのディース社長は2020年9月30日の株主総会で、「コロナ禍を背景に、これまでの改革を遅らせるのではなく、加速する」と明言した。またコロナ禍で悪化した業績については回復に向かっていることを明らかにした。操短はすでに打ち切っており、EVと部品工場では生産シフトを増やしている。9月の販売台数と受注台数はコロナ危機の発生後、初めて前年同月を上回る見通しだ。今年の業績目標を据え置いており、利益を確保できるとしている。

原文プレスリリース

構造改革加速の方針

VWは、従来型の内燃車メーカからの脱却を目指している。また「フォルクスワーゲンは内燃機関車ブランドメーカーの集合体から、デジタル企業へと転換しなければならない」と構造改革への方針を打ち出している。そのため、330億ユーロを投じて電動化を推し進め、かつ、デジタル化に向けてITと自動運転分野で2024年までに計140億ユーロを投資することを決めている。

(参考)「100年に一度の大変革」

EU規制強化とVWの対応

EUではCO2排出規制を順守できない自動車メーカーに制裁金を課すルール(「CAFE規制」)が来年から導入される。メーカーはEU市場での年販売台数に応じ、排出許容上限(走行1キロメートル当たり95グラム)を1グラム超過するごとに1台当たり95ユーロの制裁金を課させることになっている。これに自動車メーカ各社は苦戦している。これにより、世界の主要ガソリン車メーカー13社が目標を達成できず、総額1.8兆円の罰金を科せられる可能性が出てきた。

尚、マツダはトヨタ自動車から排出枠を購入するほか、スズキはトヨタからプラグインハイブリッド車(PHV)の供給を受けるなどの対応をとっている。

三菱自動車に至っては、これにより欧州市場攻略を一旦撤退せざるを得なくなっている。

上記のように2021年の規制でも自動車メーカーは苦戦している。それにも関わらず、欧州委員会のウルズラ・フォンデアライエン委員長は9月中旬の一般教書演説で、EU域内の30年の温室効果ガス排出量を1990年比で少なくとも55%削減するとの目標を打ち出した。従来目標の40%から大幅に引き上げるもので、自動車のCO2排出規制強化は避けられない。

ディース社長はこれを念頭に、VWグループはEV販売を迅速に拡大することでCO2規制の強化に競合企業よりも適切に対応できると強調した。



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