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ブロックチェーンでサプライチェーンを透明化。BMW・メルセデスのESG。

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近年、欧州の自動車メーカーでは、ブロックチェーン技術を導入することでサプライチェーンの透明性を高めようとする動きが見られる。それは自動車業界では、EVバッテリー調達地であるコンゴの鉱山での児童労働問題が起きており、ESGの観点から自動車会社への責任を求める声も高まっていることも背景にある。

ブロックチェーン活用のメリットは、サプライチェーン監視(透明性を高める)に必要な労力(人件費)やシステムコストの大幅削減が可能となる点にある。

メルセデス(ダイムラー)の動向

例えばメルセデスはicertisと共同でブロックチェーンをサプライチェーンに導入するための試験プロジェクトを実施している。サプライチェーンに沿った契約書の認証にブロックチェーン技術を活用する。その目的は、労働条件、人権、環境保護、セキュリティ、企業倫理、およびコンプライアンスの観点から、ダイムラーの基準と直接サプライヤーへの契約上の義務を明確に伝え、監視することである。サブサプライヤーがこれらの契約上の義務から逸脱した場合、それがブロックチェーンサービスプロトコルで表示される仕組みとなっている。

「グローバルサプライチェーンはますます複雑になっています。ブロックチェーンプロトタイプの最初の段階では、直接サプライヤーを超えてサプライチェーンの透明性を高めることを目的として、多くのアプリケーションオプションの1つをテストしている。ブロックチェーンテクノロジーは、調達プロセスに抜本的な革命をもたらす可能性があり、バリューチェーン全体に影響を与える可能性がある。」と、メルセデスベンツカーズの原材料および戦略の購買およびサプライヤー品質責任者であるSabine Angermann氏はコメントしている。

 

BMWの動向

BMW Groupは2018年に、120の自動車、モビリティ、テクノロジー企業を含む業界横断的なイニシアチブであるMobility Open Blockchain Initiative(MOBI)を共同設立した。また2019年に、グローバルサプライチェーンの一部のコンポーネントと原材料のトレーサビリティを、ブロックチェーン技術により確保した。BMW AGの取締役会メンバーであり購買およびサプライヤーネットワークを担当するAndreas Wendt氏は「2019年にフロントライトを購入するパイロットプロジェクトを成功させ、2020年はこのプロジェクトを他の多数のサプライヤーに拡大したいと考えている。また将来的には、鉱山から製錬所まで、重要な原材料の完全なトレーサビリティを可能にすることを目指している。

その他、Volvoもサプライチェーンにブロックチェーンを活用している。

 

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