e-fuelの開発へ意欲を見せたポルシェ。
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【2023年1月26日追記】
JETRO様のWEBサイトで、弊社が受託した調査レポート(「ドイツにおける自動車産業支援策・スタートアップ企業と自動車産業との協力」)が閲覧可能になりました。関連ページへ 当該レポートでは、EU及びドイツのe-fuel政策状況について触れております。 >>【レポート閲覧】P1〜P2が該当ページ ———————-
e-fuel開発を推進するポルシェ
ポルシェは2020年9月、e-fuelの開発を進める方針を発表した。
ポルシェはVWグループである。VWグループ傘下の多くのブランドと同じように、ポルシェもこれまでEV開発/販売に注力していた。しかし、本発表では「電気自動車だけでは不十分だ」という見解を示し、e-fuel開発を進めることを決めた。
e-fuelは、水素とCO2から生成する。また水素は再生可能エネルギーから生成するため、気候中立な燃料である。e-fuelは同じくVWグループのAudiが先行している。また2020年7月にトヨタもe-fuelの研究を進めることを発表している。
(参考)水素の液体燃料e-fuelへ。トヨタ勢がAudiを追い始める。
(参考)トヨタ、「e-fuelエンジン」「水素エンジン」の両方に開発意欲。
(参考)e-fuel普及シナリオも用意すべき。
(参考)VW、アクセレレート戦略発表。世界一のモビリティブランドへ。
変化の兆しを見せた欧州市場
2019年末までは、欧州主要国(英仏独)の政府方針は電気自動車に傾倒していた。また、それまでの欧州委員会の動きを見ても、EUでバッテリー産業を育てるためのアライアンスを組んだりとEV強化に向けて邁進していた。
しかし2020年に入り、欧州でe-fuelが輝きを見せ始めた。EV/ハイブリットでアジア勢に勝てない欧州が、「環境」という錦の御旗を掲げながら対抗可能な手段だからだ。
その契機は、2019年12月に新体制となったフォンデアライエン率いる欧州グリーンディール政策発表である。
e-fuelのためには「水素社会」であることが必要であるが、欧州委員会やドイツでは2020年に入り、水素社会へ移行するための政策を次々に発表している。
このように企業/政府の両方で、自動車の長期ビジョンに対する変化が見られる。過去、日本はハイブリット市場で、中韓はEV市場で、欧州を技術的/コスト的にに圧倒した。このような状況の中、欧州企業が自動車産業で競争力を確保し続けるため、水素及びe-fuelは欧州にとって重要な戦略テーマとなると考える。
(参考) e-fuelで連携、ポルシェとシーメンスエナジー。(参考)企業価値を最大化させるシーメンスの組織改革 (参考)「2035年の内燃車販売禁止法」にEUが王手。
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